海外オフショア投資の積み立て投資の中でも契約者が多いと感じるのが「RL360°」という保険会社の積み立て商品です。
どうしてこんなに契約者が多いのか?
問い合わせの中で分かったことは、セミナーや紹介された方がほとんどでした。
ロイヤルロンドンというのは商品名ではなく保険会社の名前であり、その中の商品にはQUANTUM(クアンタム)やCR(Capital Redmption),RSP(Regular Saving Plan)この3つが主力商品です。
ロイヤルロンドンはイギリスのマン島という所に本社があり、会社の規模や歴史は古く(150年以上も前から)格付けも十分あり保険会社としての信頼はできます。
しかし、この商品を紹介するブローカー(仲介者)の説明が不十分で(意図的に?)
「毎月1,000ドルを25年間積み立てれば300,000ドルの資金が円換算1億円以上になりますよ!」
など必ず増えるような説明(いいことしか言わない)をしてきているようです。
※楽天証券のシミュレーションより出典
実際にこんなに上手くいくとよいですが、
まず不可能です。
そんなに上手くいくなら世界中の投資家が買います。
このシミュレーションは毎年10%の運用成果が出た場合(理想)です。
保険会社が保証してくれる利回りではありません。
提案者のパソコンのエクセルなどで作成したシミュレーションではなかったですか?
保険会社のシミュレーションでしたか?
利回りは確定利回りですか?
老後2000万円不足問題から全国各地でセミナーやパーティー、知人の紹介からRL360の商品を紹介される方は今もいる現状から
・すでに契約されている方はどうするか?
・これから検討する方はどうするか?
考えてみました。
結論から申し上げると
・すでに契約されている方は
解約手数料率も高く、解約すれば大きく元本割れとなります。
満期に向けて積み立てを継続できる資金と余裕があれば最後の満期まで継続するかしないかの判断となります。
・これから紹介されて検討されている方は
最低積立金額(300ドル、10年未満は600ドル)を満期まで継続できるのか?また毎年引かれる手数料は全体で何%なのか?
自分で計算して過去の利回りとこれからの利回り(不確定)を予測した上で納得すれば積み立てればいいと思います。
10年目以降はロイヤリティボーナスという付与されるボーナスが2.5%あり、その後毎年0.25%ずつ増えていくようなので引かれる手数料が薄まるのは10年目以降である。
すでに契約して積み立てている方は損切りするか継続するか悩むところです。
これからスタートしようと考えている方に聞かれた場合は、正直言って「お勧めはしないです!」と伝えます。
理由は他にも魅力的な運用先ができたからです。
良くも悪くも運用利回りはIFAという代理店任せになる金融商品(プランによる)なので
年間10%を複利で25年間継続することは相場にも波があるのでできないこと
25年後の確保された保障がないので長期積み立てのメリットがすごく薄くなります。
もっと調べてみてから検討したほうが良さそうですね。
RL360(ロイヤルロンドン)の主な特徴について
ロイヤルロンドンの積み立て商品の特徴は
・商品は投資額に+1%程度(101%)の保険が付いた保険商品と保険の付いてない商品がある。
保険商品でないプランは死亡受取人の指定ができない(金融商品だから当然と言えば当然)
・最低積立金額があること
毎月300ドルからと10年未満の短期間では600ドルからが最低ライン
・初期口座と貯蓄口座があること
初期口座は1年半から2年間のプランからなり、ボーナスを受け取るには最低積立金額が500ドル以上からと、ボーナス目当てに積立額が上がる傾向。
手数料がいろんなところから引かれていくので投資信託よりもコストがかかる
初期口座積立期間の2年間以内に早期解約すると100%の解約手数料がかかるので全額戻ってきません!月5万円の積み立てで24か月目だと120万円がパーです。
減額や一時停止する理由は解約手数料率がけっこう高いので解約することもできない状態だということです。
10年積み立てても初期口座からざっと56%手数料として持っていかれるので初期口座に120万あったとしても半分(-約67万円)は解約手数料として引かれてしまいます
こうした背景から詐欺だ!騙された!というトラブルが発生しているのが現状です。
初期口座手数料がどれぐらい引かれるのか参考にしてみると
初期口座の資金を下記として
毎月500ドルを2年間(24か月)積み立てた金額が500×24=12000ドル(分かりやすく120万円)として年間6%がコストとして引かれていきます。
120万円×6%=72000円
月にすると6000円が引かれます。
毎月1000ドルを積み立てた場合は2倍の金額が初期口座手数料として満期まで引かれていくのです。
これではスタートラインから大きなマイナスになるので積み立ての意欲はなくなります(20年後に増えたとしても)
他にも積み立て口座からの手数料、口座管理手数料・・・。
それならば、日本の証券会社からS&P500などの指数に連動したインデックスファンドに毎月50000円ずつ積み立てた方がコストは少なく、減額や一時停止もやりやすいと感じます。
証券口座から積み立てた場合のシミュレーション
期待し過ぎない現実的なリターンでシミュレーションしてみると
※楽天証券のシミュレーションより出典
投資資金の合計は3000万円ですが、25年後には5141万円近くになります。
毎月1000ドル(約10万円)を毎月積み立てられる世帯はほんのわずかですので金額を半分の500ドルに下げても2500万円にはなるので老後の2000万円問題はクリアできそうです。
毎月、毎年引かれる手数料を含めてRL360で積み立てるのかS&P500で積み立てるのか?
最終的には投資家の判断になります。
まとめると
日本人が契約できるオフショア投資はRL360以外にもあります。
個人だけでなく法人としても可能です!
時代の流れが速くなりインターネットの普及により世界の壁は低くなっている中で、海外積み立て投資はいろいろな商品が出てきています。
この時代はNISAもなく非課税制度もなく、投資信託も手数料がバカ高く、魅力もありませんでした。
個別株はよかったです。
私は20年、25年も継続して積み立てることは縛られるのが嫌なので選択肢には入りません。
(途中で停止や減額するとまず想定の利回りが達成されない)
同じ期間運用するなら一括払いします。
継続するのって想像以上にしんどいですよ。
途中クレジットカードの切り替えもあり、円安になれば月々の負担も大きくなります。
ロイヤルロンドン以外の保険会社に興味があればお問い合わせください。
国内保険では増えない時代に死亡保険金のしっかりとした生命保険は国内にはないので、日本人でも契約できる海外生命保険は分散投資として効果ありです。
投資のベースは新NISAでいいと思います。
それ以上の余力があれば海外に分散もいいでしょう。
お付き合い頂きありがとうございました。
プロだからと言ってあなたの資産が減っても責任は取ってくれません!
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